とある魔術の禁書目録

 一方通行(アクセラレータ)はすぐに、打ち止め(ラストオーダー)を連れ去って、御坂妹達に町を破壊させるウイルスを打ち込んだ天井を発見し、その能力であっさり天井を失神させ、彼女を連れ帰ろうとするが、そうは問屋がおろさない。何と、ウイルスの作動時間は予想より早く、学園都市を守る為には打ち止めを殺すしかない、と芳川に告げられる。これは前話にて明かされた、一方通行の真意には、全く副わないものである。
 一方通行は考える。打ち止めを救い、町も救う方法を。幼い頃から化け物として、腫れ物に触るように扱われていても、やさしさを失わない彼は、少し無茶だが、一つの手を想い付く。一方通行の能力は、あらゆるもののベクトル、方向を自由に操る事が出来る。芳川からもらった資料にある打ち止めの平素のデータと、今のウイルスに侵された打ち止めのデータを照合・比較し、ウイルスに当たる部分を、自分のベクトル操作の能力を使って消去、書き換えようと試みるのだ。勿論彼にはそんな事をした経験はないし、芳川にも止められるが、彼はやってのける。目を覚ました天井に銃で狙われても、ぎりぎりまで彼は打ち止めのプログラムを書き換え続けた。
 一方通行は天井に脳天を撃たれたが、プログラムを書き換え終わった瞬間に能力を使い、ぎりぎりそれを反射して、なんとか助かるだろう事が示唆されるが、何より印象的なのが、打ち止めに対して一方通行が行った行為が、”記憶消去”にあたる事だ。打ち止めを平素のプログラムに書き換える為に、全てを一週間前に戻してプログラムし直したのである。つまり、打ち止めは一方通行と出逢い、話した事、あった事は全て忘れてしまうのである。本作の主人公・上条当麻とインデックスのような関係が、ここにも出来てしまったのだ。ことなきを得たとは言え、少し切ないラストである。

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