ミチコとハッチン4

 バイクが直り、新聞で見た大きなトマトを作る研究所を、ミチコとハッチンは目指す。本当かどうかは解らないが、新聞に写る研究者の男女のうちの一方の男が、ヒロシそっくりなのだ。ハッチンは違う人なんじゃないか、と止めるのだが、ミチコは研究所に乗り込み、新聞に写っていた女と会う事に成功する。新聞の男の方は、そこにいなかったし、共にいた男はロック・モレーナと名乗ったと女は言うが、矢張りその男はヒロシだったらしい。今はもう研究所にはおらず、ミチコが脱獄し、ハッチンを連れ去ったというニュースを聞いた翌朝、ヒロシは突然、お別れだ、と言って出て行ってしまったそうである。
 何故ミチコとハッチンから逃げるのか、それも解らないが、問題は研究所の女が、ヒロシと体の関係を持っていた事を告白した事だ。勿論ミチコは腹を立てる。と言うか、それ以上に見ているこちらが腹が立つ。ヒロシは何をやっているんだ! そして、この女は何なんだ! とジェラシーを感じてしまうのだ。それでも、ミチコはヒロシに愛想を尽かしたりはしない。心底ヒロシに惚れ込んでいるその弱みもあるのだろうけれども、彼女はヒロシの一番は自分であると確信している。そして、ヒロシは臆病だから、自分が迎えに行ってやらないと、向こうからは絶対会いに来ない、と断言していた。
 研究所の女は、ヒロシを追わなかったが、ミチコは違う。その事を認めたが故か、ミチコを追って駆け付けたアツコ達から、ミチコとハッチンを逃がしてやる。ただし、ミチコにもアツコにも、ヒロシがいると想われる場所を教えた。ミチコには負けるけれども、意地もある。味方をしてやる気もないけれど、負けた分、一度は助けてやる、という事なのか。ちょっとむかつく女だが、大人の風格の漂う、いい女である。

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